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3. 沿岸航行援助情報システムの効果と残存する問題点

 

利用者の情報のニーズに答え、魅力あるシステムとして活発に利用される理想的なシステムの構築について本委員会は検討してきた。

第2章で取り扱った「必要とされる情報の種類と問題点の整理」がいわゆるニーズそのものであり、これを解決することがすなわち理想的なシステムとなる。

その構築に向けて、情報の収集手段、伝送の最適メディア、情報の表現方法等について個々に詳しく調査検討し、それらを集大成するかたちで一つの沿岸航行援助情報システムのモデルを提案してみた。

最後に、このモデルに期待される効果をまとめ、つぎに残存する問題点を将来の課題としてまとめることとする。

 

3.1 期待されるシステムの効果

1) 提供情報の量と質の改善

・気象観測地点と観測項目の増強

・レーダー施設による船舶動静や操業漁船情報のリアルタイム提供

・情報伝達の中継的役割

航行警報

天気予報

海洋レジャー情報

広域電波標識の運用状況

広報公聴活動

 

2) 情報伝達の改善

・公衆通信回線の活用(一般電話、携帯電話、衛星船舶電話)

・図形等による表現(FAX、インターネット)

・使いやすさ(電話、FAX、インターネット、VHF通信、放送等あらゆるメディアで提供)

・安い通信料金(テレホンサービスのアクセスポイントの増設、インターネットのリンク)

・陸上のネットワーク(漁業無線局、マリーナ、代理店等)

 

3) 親しみやすさ

・当直者の広範囲な対応

・一般市民に対する情報公開とサービス向上

 

 

 

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